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真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY

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塩田信之のDSJと神話世界への旅 第1回「悪魔アモンとエジプト神アメン」

エジプト神話の神アメン

 エジプト神話には有名な神がたくさんいて、死から蘇る豊穣神オシリスやジャッカルの頭を持つ葬祭神アヌビスなど特徴や物語的な役どころも知られている場合が多いのですが、アメン神についてはそういった情報があまりありません。その名前は「見えないもの」「隠されたもの」といった意味の言葉からきていて、「空気」の神とされることもあります。テーベの地方神に過ぎない存在だったころは他の地域には名前も知られていなかったようで、とてもマイナーな存在でした。後に他の神々から動物の姿を獲得していくことを考えると、本来的には人間的な存在で、王家の祖先や氏神のような存在だったのかもしれません。

 古代エジプトは、第1王朝の始まる紀元前3100年ごろから歴史が記録されはじめ、紀元前30年にクレオパトラ(7世)が自殺するまで3000年を超える長い歴史があります。簡単にその流れを見ていくことで、アメンの変化を見てみることにしましょう。

 「古王国時代」と呼ばれる第6王朝の紀元前2150年ごろまでが主要なピラミッドの造られた時代で、上下エジプトの境界とされるメンフィスが首都で、職人の神とされるプタハを主神としていました(初期の2王朝を「古王国」と分けて「初王国時代」と呼ぶ場合もあります)。

 地方勢力の乱立した「第1中間期」を経て、紀元前2040年ごろ始まる第11王朝からが「中王国時代」と呼ばれます。第11王朝の首都はテーベでしたが、続く第12王朝では北部のイチタウイに首都が移りました。

 「第2中間期」でまた混乱した状態になりますが、さらに「ヒクソス」と呼ばれる人々(どこから来たのか詳しくはわかっていません)が侵入してきて王朝を打ち立てました。第18王朝が支配権を取り戻し、テーベに首都を戻した紀元前1570年ごろからが「新王国時代」と呼ばれます。

 アメンは中王国時代からテーベとともに勢力を拡大していくことになりますが、この頃までに大気の神シュウの性質と牡羊の姿を獲得してスフィンクスと関連付けられたり、ミンと呼ばれる豊穣神と習合することで男根を象徴とする姿太陽神ラーの特徴も持つようになり、最高神「アメン・ラー」へと変化していきます。もっとも、王自身も神として信仰対象とする考え方が支配的となっていき、これは後にエジプトの衰退の一因にもなっていくことになります。

 アメンホテプ1世やトトメス1世、ハトシェプスト女王など現代に名前のよく知られた王の多い「新王国時代」は古代エジプトの最盛期と言えます。途中、アメンホテプ4世が突然国家宗教としてアメン信仰を辞め、太陽円盤そのものと考えられたアテンを唯一神とする宗教改革を行っています。アメンホテプ4世は自身の名前も「アメンの満足」から「アテンに愛される者」を意味するアクエンアテンに変え、首都もテーベから当時アヘトアテンと呼ばれていたアマルナに移しました。そんな宗教的激動の時代は約17年で王の死とともに終幕となり、テーベに首都が戻って以後古代エジプトの歴史的な記録からアメンホテプ4世の記録が削除されることになります。そんなアメンホテプ4世の息子が有名なツタンカーメンで、彼は当初父から「トゥトアンクアテン(アテンの似姿)」という名をつけられていましたが、アメン信仰に戻ったため「アメンの似姿」に改名しこれが英語読みの「ツタンカーメン」になっています。

 その後も新王国時代の栄華は続き、第19王朝にはヒッタイトとの「カデシュの戦い」で勝利したことで知られるラムセス2世の治世が含まれます。ラムセス2世は自身をアメン・ラーと妻ムト(ハトホルと同一視)の子とする像を作らせたり、ヒッタイトに続き侵攻したヌビアに建設したアブ・シンベル神殿には自身の巨大な像をプタハ、アメン・ラー、ホルスとラーの習合したラー・ホルアクティと並べて造らせたことでも知られています。

 新王国時代の説明が長くなりましたが、新王国時代そのものも紀元前1070年くらいまで続きました。リビア人に支配された時期を含む「第3中間期」を経て、古代エジプトは「後期」あるいは「末期」と呼ばれる時代に移ります。ヌビア人やペルシア人王朝もこの時代に含まれますが、決定的なエジプト人王朝の終焉はバビロニアを滅ぼしたペルシアによる支配がはじまる紀元前341年、そのほぼ10年後にアレキサンダー大王によって征服され、大王の死後その部下だったプトレマイオス1世がファラオとして統治することになります。プトレマイオス1世は首都をアレクサンドリアに置き、「大図書館」や後に「世界七不思議」のひとつに数えられる「大灯台」を建設させました。またプトレマイオス1世は近親婚を含む古代エジプトの習慣を取り入れ、娘にエジプト風の名前をつけそれが代々受け継がれていきます。クレオパトラもそんなプトレマイオス1世から続く家系に生まれた女性です。

 時代の趨勢はやがてローマへと移り、紀元前48年にカエサルがローマ軍を率いてアレクサンドリアにやってきます。クレオパトラ7世は弟のプトレマイオス13世と対立関係にあり、カエサルに味方したことで弟の死後ファラオとしてエジプトの統治者となります。もっとも、カエサルの愛人となったクレオパトラはその後悲劇的な運命を辿ることになるわけですが。

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真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY

対応機種:ニンテンドー3DS
ジャンル:RPG
発売日:2017年10月26日
CERO年齢区分:C(15才以上対象)

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