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真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY

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塩田信之のDSJと神話世界への旅 第3回「ゾロアスター教の女神アナーヒター」

 こうしたややこしい状況は、ゾロアスター教が成立する前のペルシア・イラン地域にもともと多神教的な宗教基盤があって、正確にはわかりませんが伝説によれば紀元前8世紀くらいにザラスシュトラ(ゾロアスター教の開祖で名前の英語読みが「ゾロアスター」)が宗教改革を行って唯一神に変えようとした経緯があります(真4Fと神話世界への旅 第1回 「一神教と多神教」)。実のところ、ゾロアスター教でのアナーヒターはいわゆる「天使」にあたる「ヤザタ」と呼ばれる存在の一人で、信仰上あまり大きな扱いではありません。その割にゾロアスター教の教典『アヴェスター』にはアナーヒターのために一章が設けられていて、本来的にはもっと重要視されるべき存在だったことを窺わせます。

 『アヴェスター』の記述によると、アナーヒターは水の女神にして戦いの女神でもあり、アフラ・マズダーがみずからザラスシュトラに「アナーヒターに生け贄を捧げることで国土が豊かになる」と語ったとあります。紀元前550年から始まるアケメネス朝のペルシア帝国ですでにゾロアスター教が国教となっていて、王によっては碑文にアナーヒターの名も刻んでいるわけですが、古代のペルシア王の伝説をまとめた『王書(シャー・ナーメ)』という叙事詩には名だたる王や英雄たちがアナーヒターに多くの生け贄を捧げて祈ったことが記されているのですから、なかなか血生臭い女神であることがわかります。

 紀元前8世紀ごろには、少なくとも元になった口承形式での核となる部分は成立していたと考えられる『アヴェスター』ですが、さらにルーツを辿るとインド神話の源流『リグ・ヴェーダ(ヴェーダ文献)』が元になったことがわかっています。『アヴェスター』が書かれた「アヴェスター語」と『リグ・ヴェーダ』の「ヴェーダ語」は非常によく似ていて、『アヴェスター』には『リグ・ヴェーダ』を元に翻訳した、あるいは『リグ・ヴェーダ』ともどもさらに古い時代の(インダス文明にまで遡る)文献からの翻訳や翻案が少なからず含まれているものと考えられます。

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真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY

対応機種:ニンテンドー3DS
ジャンル:RPG
発売日:2017年10月26日
CERO年齢区分:C(15才以上対象)

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